スタッフブログ

歯科医師の指宿です。

嬉しい話がありました。

削らないホワイトスポット治療の薬剤であるICON（アイコン）ですが、なんと日本国内の流通数が世界ランキング8位に入ったとのことでした。（2023年上半期）

世界ランクのベスト10をお伝えすると

1位　アメリカ
2位　ドイツ
3位　オランダ
4位　ポーランド
5位　中国
6位　ベルギー
7位　ロシア
8位　日本
9位　イギリス
10位　スペイン

となります。この結果により、日本はIcon治療においては先進国の仲間入りを果たしました。
ちなみに１位のアメリカと２位のドイツは圧倒的ですが、３位以下は結構横並びに近いので、個人的な目標として今後は３位に漕ぎ着けたいと考えております。

ここまでのヒストリーを簡単に解説しますと、そもそもICONが世界に誕生したのが2009年。
その後ヨーロッパや北米、南米を中心に世界的に流通していきました。
一方2010年頃には日本にも入ってきたようでしたが、認知度は極めて低くしかも取り扱いも難しい薬剤であったこともあり脚光をほとんど浴びずにおりました。

その頃私はというと、4年にわたり非常に厳しい指導教官の下でホワイトスポットの研究をしておりました。自分の実力不足に心が折れそうな日もあり、大学院を辞める選択肢も何度となく過りましたが、支えてくださる方々を思いながら何とか耐え、2016年に私は東京医科歯科大学の大学院にて博士号を取得することができました。

当時は博士号取得のためだけにやっていた研究でしたので、大学院修了後は数年間ホワイトスポットから離れておりました。

その後4年の時を経て、Iconと出会ったのが2020年。
ホワイトスポットが唯一無二の専門分野だったこともあり、すぐに「これが自分が一生をかけて追求すべき道だ」と確信しました。

また、2021年には治療結果や大学院での研究歴などを評価していただき、株式会社ヨシダからセミナー講師の依頼がきました。

当初から私は、患者様の気持ちだけでなくバックアップしてくださる周りの方々の応援や気持ちにも応える責任があると考えておりましたので、日々技術や患者様の満足度向上のため、できることは全て全力で手を打ってきました。

まずはIcon治療が技術的に確固たるものでなくてはならないと考えたので、論文を読むのは勿論、過去の自身の研究の振り返ったり、治療のフィードバックなどを日々のルーティーンとして始めました。

幸いなことに比較的早期に一定の成果が出るようになり、次のステップとして患者様や歯科業界に「削らなくてもホワイトスポットが治る」ということを周知するため、セミナー活動、SNSでの発信などのアウトプットに力を入れてまいりました。

（2021年からの活動歴）

セミナー活動も最初の頃は特に準備が大変で、家族に白い目で見られながらほぼ毎週末有料自習室に通うのが半年以上続きました。（今も立場上やるべき課題が多いため、休日によく自習室へ行きます）

そういった周りの方々からの数えきれない支えや積み重ねてきたことが功を奏し、2021年には私の歯科医師向けIconセミナーが実現したり、分院のTikTokのホワイトスポットの動画が320万回再生行くなどの結果が出始めました。

最新のTikTok

そこからわずか2年です。

言うまでもなく今回の結果は日本の志の高い歯科医師の先生方のお力の集大成であって、私は単にそのきっかけを作った1人にすぎません。

ただ、この2年でランキング圏外からベスト８に食い込んだ事実から、歯科業界におけるIconという分野の成長ぶりがいかに著しかったかがお分かりかと思います。

また、今回の件でドイツのDMG社本部からも日本は大注目を浴びました。
（全国的にまだ導入クリニックも少ない中のこの世界ランクなので、数少ないクリニックでいかにたくさんIcon治療をやっているか想像できるかと思います）

株式会社ヨシダはIconの国内唯一の販売元なのですが、私はヨシダで公式インストラクターを拝命しているご縁により、大変僭越ながらドイツDMG社より日本のKey Opinion Leader (KOL)として来年2月に行われるアジアのIcon国際会議にご招待いただきました。

今回ドイツDMG社とSTYLE ITALIANO（ヨーロッパの最大手の審美系スタディーグループ）の協賛開催ですので、普通の歯科医師人生を辿ってきたらまずあり得ない光栄な話です。このような機会に恵まれ、改めてこれまでの患者様やこれまでサポートしてくださった周りの方々への感謝の気持ちでいっぱいですし、Iconに人生をかけて全力を尽くしてきて良かったと心から感じております。

ちなみに日本はアジア（なぜか中国は除く集計）でも流通数がトップということもあり、世界に向けてIcon治療に関する英語のプレゼンも依頼を受けました。
残りわずか半年ですが、日本代表の名に恥じぬよう万全の準備をして世界に示してきますので、皆様応援のほど宜しくお願いいたします！
（英語を急いで仕上げないと、、）

このように、ホワイトスポット治療は日々急速に進化しています。
また、あまり文献で示されていなかった【削らないブラウンスポット治療】も同時に進化発展を遂げてまいりました。
実はまだ文献で紹介されていない方法も密かに発見したため、Ibusuki methodとして今度のアジア会議で発表してこようと密かに企んでおります（笑）

（ブラウンスポットの治療前）

（ブラウンスポットの治療後）

ホワイトスポット界隈はまだ文献的に開拓されきっていない部分もありますが、文献を参考にしながら沢山治療経験を積んできたことで少しばかり文献の先に到達することができました。

その結果、Icon治療単独で綺麗に治りやすい方、綺麗になりにくい方の傾向もだいぶ分かり、術後の結果の予測精度もかなり向上しました。
文献的な裏打ちは勿論重要ですが、実際の治療においては文献（論文）だけでは分からない感覚もあり、やはり経験値が非常に重要にも感じます。
その点、当院が国内最多の経験値を持っている（←株式会社ヨシダの担当者情報です）ことは、非常に大きなアドバンテージであると感じております。

中にはIconのみでは綺麗に治せないケースも正直なところあります。その場合はほかの方法を併用する必要があり、そこまでやることで審美的に綺麗に改善できるというのが最新の世界のスタンダードです。

▼Iconのみで改善が難しいケースの一例

（治療前/ブラウンスポット、イエロースポットがあります）

（治療後/ Iconに加え、他の方法も併用しております）

当院では他院でのうまくいかなかったホワイトスポット治療のやり直しや、すごく難しいケースのご依頼をいただくことが多いですが、日々の患者様の治療に全力を尽くしつつ、次のステージとして日本のIcon治療水準の向上や、世界ランキングの向上などを見据えていきたい所存です。

その目標の達成には、私一人の力では不十分です。

沢山の患者様の悩みを解決しつつ、日本のIcon治療を世界一にしたい思いのある先生方、一緒に頑張っていきましょう！

Iconは非常に難しい治療なので、時に壁にぶつかることもあります。

時々歯科医師向けのセミナー（Web・実習）もやっておりますので、必要があればぜひご活用ください。

https://service.yoshida-dental.co.jp/se/seminars/1541

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指宿　隆秀