• 難治性の根管治療(歯の根の治療)、最後の切り札がこちら

    歯科医師の指宿隆秀です。久々の投稿ですので近況報告がてらお話をさせてください。

     

    最近は一般治療だけでなく、削らないホワイトスポット治療・ICON(アイコン)に力を入れておりますが、今年だけで

     

    ・全国の歯科医師向けセミナー(ヨシダ主催、WHITE CROSS主催)・・・2件

    ・クインテッセンス(業界紙)執筆・・・1件

    ・ヨシダ(歯科の大手メーカー)のDental Product News執筆・・・1件

     

    を行い、来年は

     

    ・同時通訳付きドイツDMG社・ヨシダ主催 国際ICONセミナー

    ・ヨシダ主催 ICONセミナー(アドバンス編)

    ・ドイツDMG社 ケースレポート(まだ日本で症例報告した歯科医師はおりません)

     

    を行うところまで決まりました。

    *DMG社というのは、歯のホワイトスポット治療で使用する、ICONの製造会社となります。

     

    ICON治療につきましては昨年1年で約80人、延べ160本くらい治療をさせていただきましたが、メーカーの方によると日本で一番ICON治療をやっているという話でした。(恐らく本当だと思います)

     

    ICON治療につきましては、セミナーを受講した先生方からも「うまくいって、患者さんに喜んでもらえました」と多数ご報告をいただいております。まだまだ国内の導入医院は少なく、かつ削らないホワイトスポット治療の難易度は高い現状がありますが、ホワイトスポットを研究してきた身として情報発信していきますので、国内への普及の一助になりますと幸いです。

    *ICONにつきましては私のinstagramの方で患者さん向けにビフォーアフターを掲載しており、プライベートアカウントですが治療のご相談も賜っております。

    ホワイトスポット治療を検索してこちらをご覧になっていらっしゃる方は、ぜひ下記のアカウントもチェックしてみてください(*^^*)

    @ibsta_gram

    https://www.instagram.com/ibsta_gram/

     

    さて、そんな私ですが、ICON治療ばかりしているのかというと実はそんなこともなく、同じくらいのペースで難しめな親知らずを抜いたり、外科治療もやっております。

     

    今回は、「歯の根の治療をしたけど膿が治らず、外科的に介入した方」についてご紹介したいと思います。

     

    歯の根の治療のことを「根管治療」と言い、私たちは「根治」と略して呼んでおりますが、ほとんどの場合虫歯が大きく進行し、神経に到達したことで始まることの多い治療となります。

     

    要は、虫歯の菌が神経の内部まで感染してしまい、歯の根の先に膿を作ってしまう(もう既に作っている)ので、それを改善しよう、というイメージの治療となります。(厳密にはもう少し解説が必要ですが、簡略化のためこの程度の説明にさせていただきます)

     

    歯の根の中はこのように細かい枝分かれをし、複雑な形態をしていることが多く

    一見うまくいっている治療後の状態でも、何年か経って膿が再発するケースもないとはいえません。

    「なんでこんなに根の治療って回数かかるんだろう」と思っていらっしゃる患者さんもいらっしゃるかもしれませんが、

     

    単純に歯の内部の構造が複雑で難しいからだったり、歯科医師が高い精度で治したいと考えていることが殆どです。

     

    今回ご紹介させていただく方は歯の内部に膿があり、前述の根管治療を行いました。

    歯の内部は拡大鏡やマイクロ顕微鏡下で、精密かつ慎重に確認しましたが汚れもなく、綺麗に防腐剤も入っていたので、通常なら綺麗に治癒してくのですが、

    しばらくして、このように歯の根元の歯茎にぷくっと膿の袋が現れました。

    歯の根の治療の基本的な考え方としては、「歯の内部に感染源がなけれれば、膿は治癒するはず」なのですが、

    今回のように、内部にはほぼ問題がないのに再発するケースでは、一般的に歯の外部にバイオフィルムとよばれる細菌の塊(台所やお風呂のぬめりです)が形成されていることが多いと言われております。

     

    このようなケースでは、歯の内部をいくら綺麗にしても治癒しないため、外科的な方法での介入が必要となります。

    今回、そういった経緯で「歯根端切除術」と呼ばれる外科治療を行いました。

    治療の詳細は割愛しますが、簡単に言うと

    歯茎を切り開いて、膿が直視できる状態にし、

    感染源(膿)を徹底的に除去する、という手法となります。

     

    今回は歯根嚢胞(Radicular cyst)と呼ばれる病態となっていたため、嚢胞と呼ばれるぶよぶよした組織を一塊で取り出し

    徹底的な掻爬と、歯の根の先の緊密な封鎖を行い、傷口を縫合いたしました。

    この治療はたとえば以下のような方に必要な可能性があります。

    ①(歯科医師の判断で)根の治療はうまくいたはずなのに、膿が再発した

    ②前歯に保険外の被せ物を入れていてその根元が膿んできた。しかし、外して根管治療をするとまたかなり費用がかかるので、できれば外さずに膿を取り除きたい

     

    外科的な方法なので、治療後に痛みや出血、腫れなどのリスクはありますが、概ねピークは手術後2~3日、痛みの持続期間は1週間程度です。

     

    被せ物をしている前歯の痛みや、長期間根管治療したのになかなか治らない方は、「歯根端切除術」によって改善できる場合がありますので、気になる方はぜひご相談ください。

     

    TOOTH CREATE TOKYO

    歯科医師 指宿隆秀

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